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Form(配置×軌道)- GIFTメソッドの4つの原因分析のひとつ。姿勢と動作の崩れを「配置×軌道」の2軸で整えるアプローチ

Form(フォーム不全)姿勢と動作の崩れを「配置×軌道」で整えるgiversのアプローチ

フォーム不全とは?

フォーム不全とは、単なる「姿勢が悪い」状態ではなく、止まっているときの身体の配置動いているときの身体の軌道の両方が崩れ、特定部位に負担が集中する状態です。GIFTメソッドの4つの原因分析(G・I・F・T)の「F」にあたり、トリガーポイント(T)で取り除いたブレーキに対する「正しく力を伝えるための受け皿」として機能します。

giversではCoordinate Lock(配置ロック)Trajectory Lock(軌道ロック)の2軸で整理し、「姿勢を直す」のではなく「動きで戻らないフォームを作る」ことを目指します。"正しい姿勢は1つ"ではなく、その人にとって痛みが出にくく力が伝わりやすい配置を採用します。

監修:安藝泰弘(修士〈スポーツ健康科学〉/株式会社givers代表取締役CEO/PLOS ONE掲載研究者)

F = フォーム
(配置×軌道)とは

―「姿勢」ではなく「配置(どこにあるか)×軌道(どう動くか)」の問題として捉える ―

giversメソッド「GIFT」における F(フォーム) とは、単なる"立ち姿がキレイかどうか"ではありません。「止まっているときの身体の配置」と「動いているときの身体の通り道」 の両方を指します。

フォーム不全の概念図:止まっているときの配置(重心・骨盤・胸郭・頭の位置関係)と動いているときの軌道(関節・手足の通り道)の2軸で捉える図解

フォームは、トリガーポイント(T)で取り除いたブレーキやノイズに対し、「正しく力を伝えるための受け皿」として機能します。同じ筋力でも"受け皿(フォーム)"が歪むと、力は漏れ、関節や組織に偏って負担がかかります。逆に言えば、フォームが整うほど 滑走(G)インナー(I)もトリガーポイント(T)も"再発しにくい方向"に向かいます。

要点(まずここだけ)

  • フォームは 姿勢+動作(止まっているとき+動いているとき) のセットで評価する
  • フォームの乱れは大きく 「配置(止まっているときの位置)」「軌道(動いているときの通り道)」 の2つで整理できる
  • giversは 評価→最小限の介入→再評価 で、「その場の変化」と「戻りにくさ」を両立させる
  • "正しい姿勢は1つ"ではない。理想の姿勢モデルは参考にはなるが、人によって・年齢によって・目的によって違いがある

こんなサインがあると
「フォーム」が関与しているかもしれません

  • 片側だけ、いつも同じ場所が張る/同じ動作で同じ角度から崩れる
  • 痛みは減ったのに「動きがぎこちない」まま
  • 歩くと片方の肩が上がる、骨盤が片側に落ちる、体幹が逃げる
  • スクワットや腕上げで、途中から"別の動き"にすり替わる(代償が出る)
  • 楽な姿勢を取っているつもりなのに、疲れやすい/呼吸が浅い

これらのサインがある肩こりや腰痛、姿勢の崩れは、フォーム不全が再発の背景にある可能性があります。

フォーム不全のセルフチェック:片側だけ張る、動きがぎこちない、代償が出る、楽な姿勢なのに疲れるなどの確認ポイント

なぜフォームが崩れるのか:
2つのロック

フォーム不全は「硬い/柔らかい」より、"必要な位置に身体を置けない(配置の問題)""必要な通り道を通れない(軌道の問題)" が本質です。

Coordinate Lock(配置ロック:止まっているときの位置関係の偏り)とTrajectory Lock(軌道ロック:動いているときの通り道の代償固定)の2つの原因を示す概念図
01

Coordinate Lock(配置ロック)

止まっているときの位置関係の偏り

定義

立っているときや基本姿勢での 重心・骨盤・胸郭・頭 の位置関係が崩れ、動き出す前から 負担がかかりやすい場所が決まってしまう 状態。

Coordinate Lock(配置ロック)のイメージ:動く前から重心・骨盤・胸郭・頭の位置関係が偏り、特定部位に負担が集中する状態の図解

A. 横から見た姿勢:代表的な4タイプ

横から見た姿勢は、以下の4つのタイプで整理すると分かりやすいです。

横から見た姿勢の4タイプ:反り腰タイプ(骨盤前傾)、猫背タイプ(頭部前方・背中丸まり)、平背タイプ(腰の反り少ない)、ぶら下がりタイプ(骨盤前方ずれ)の比較図
横から見た姿勢の代表的な4タイプ比較表
タイプ 特徴 負担がかかりやすい場所
反り腰タイプ 腰の反りが強く、骨盤が前に傾いている 腰、股関節の前側
猫背タイプ 背中の丸みが強く、頭が前に出ている 首、肩、胸まわり
平背タイプ 腰の反りが少なく、背中が平ら 股関節、もも裏、背中
ぶら下がりタイプ 骨盤が前にずれ、体幹が"ぶら下がる"ような姿勢 腰、股関節

※ここで重要なのは「タイプに当てはめる」ことより、どこに"余裕"がなくなっているかを見つけることです。

B. 正面から見た姿勢:4つの歪みパターン(givers独自分類)

正面から見た 肩の高さ骨盤の高さ の左右差を、4つのパターンで整理します。これは診断ではなく、負担が集中しやすいライン/代償が出やすい方向を"仮説化"するための分類です。

正面から見た4つの歪みパターン:片側肩上がり、片側骨盤上がり、台形(ねじれ)、平行四辺形(側屈)の図解
正面から見た姿勢の4つの歪みパターン比較表
パターン 特徴 示唆されること
片側肩上がり 骨盤は水平だが、肩だけ左右差がある 肩まわりの筋肉の過緊張、肩甲骨の支え不足
片側骨盤上がり 肩は水平だが、骨盤だけ左右差がある 腰まわりの筋肉の過緊張、お尻の筋肉の支え不足
台形(ねじれ) 肩と骨盤が"対角"で上がっている 歩行や片脚立ちで「斜めに逃げる」動きが出やすい
平行四辺形(側屈) 肩と骨盤が"同じ側"で上がっている 片脚立ちで骨盤が崩れやすい、呼吸の偏り

※左右差があること=悪い、とは限りません。giversでは分類はあくまで仮説として置き、動作テスト→介入→再評価で確認します。

介入の狙い

"配置を再獲得する"。まず止まっているときの位置関係を整え、動き出しの条件を良くします。

02

Trajectory Lock(軌道ロック)

動いているときの通り道の代償固定

定義

動作中に、関節・体幹・手足が 狙った通り道を通れず、"避ける動き(代償)"が無意識に固定されてしまう状態。

Trajectory Lock(軌道ロック)のイメージ:動作中に狙った通り道を通れず、代償動作が無意識に固定されてしまう状態の図解

歩行や日常動作は繰り返しの回数が桁違いに多いので、ここが崩れると 「戻る」力が強くなります。実際、腰痛のある人では歩行速度・歩幅の低下、体幹と骨盤の連携の変化などが報告されています。

また、痛みや不安があると「固めて守る」ような動き方になりやすく、フォームを"形"ではなく "動きの制御"として扱う視点が必要になります。

介入の狙い

  1. 代償の主犯(どこで逃げているか)を特定
  2. 逃げの原因(トリガー/滑走/インナー/フォームのどれが主か)を切り分け
  3. "通れる通り道"を再学習させ、日常の繰り返しに耐える形で固定化

Coordinate LockとTrajectory Lockはどう関係する?

Coordinate Lock(配置の崩れ)とTrajectory Lock(軌道の崩れ)が相互に悪化し合うサイクルの図解

配置(止まっているときの位置)が崩れていると、動き出したときに正しい軌道を通りにくくなります。

逆に、軌道(動いているときの通り道)が崩れたまま繰り返すと、配置の偏りも固定化されやすくなります。

つまり 相互に悪化し合う ので、giversでは両方をセットで評価・介入します。

Coordinate LockとTrajectory Lockの比較

Coordinate Lock(配置ロック)とTrajectory Lock(軌道ロック)の比較表
項目 ① 配置ロック(止まっているとき) ② 軌道ロック(動いているとき)
主な場面 立っているとき、基本姿勢 歩行、スクワット、腕上げなど
目印 肩/骨盤の高さの差、骨盤の傾き、頭の前方化 途中から別の動きにすり替わる、片側に逃げる
リスク "位置"が悪く、常に偏って負担がかかる 繰り返しで癖が強化され、戻りやすい
介入の第一手 まず配置の再獲得(最小限の修正) 軌道の再学習(低負荷→日常動作へ統合)

なぜフォームが重要なのか:
滑走・インナー・トリガーとの相関

フォーム(F)が整うことでトリガーポイント(T)、滑走(G)、インナー(I)が再発しにくくなる双方向の関係図

フォーム ⇄ トリガーポイント(T)

フォームが崩れると、同じ筋肉が"いつも働かされる"→トリガーポイントの温床に

フォーム ⇄ 滑走(G)

歪みで圧が集中する箇所は、層の間の滑走が落ちやすい(押し付けが増える)

フォーム ⇄ インナー(I)

配置が崩れたままでは、インナーは本領を出しにくい(表面の筋肉が代償しがち)

giversメソッド:評価→介入→再評価

giversのフォーム施術4ステップフロー:①止まっているときの評価→②動いているときの評価→③最小限の介入→④再評価
1

止まっているときの評価

  • 横から見て4タイプ(反り腰・猫背・平背・ぶら下がり)のどれに近いか
  • 正面から見て肩・骨盤の高さの左右差
2

動いているときの評価

  • 歩行、しゃがみ、腕上げ、片脚立ちで「崩れる瞬間」を特定
3

最小限の介入

  • まずトリガー/滑走で"ブレーキ(痛み・詰まり)"を減らす
  • 次にフォームで"通れる配置・通れる軌道"を作る
  • 最後にインナーで固定化(インナーの再点火)
4

再評価

同じ動作で、速度・軌道・左右差・体感がどう変わったか確認

合言葉は「姿勢を直す」ではなく「動きで戻らないフォームを作る」

本ページの監修

安藝 泰弘修士(スポーツ健康科学)

株式会社givers 代表取締役CEO

東亜大学大学院にて修士号取得。肩甲骨の非対称性と肩こりの関係に関する研究でPLOS ONE(国際学術誌)に論文を掲載。全国160院以上・累計85万件以上の施術実績を持つgiversこころ整体院グループを統括。

フォーム不全(Form)に関するよくある質問

Q

"良い姿勢"って結局どれですか?正解は一つですか?

A

1つではありません。理想モデルは参考になりますが、人によって・年齢によって・目的によって違いがあります。研究でも「標準姿勢は神話」というレビューが発表されています。giversでは"見た目の正解"より、痛みが出にくく、力が伝わり、呼吸しやすい配置を「その人にとってのベターなフォーム」として採用します。

Q

止まっているときの評価(立ち姿)だけで原因は分かりますか?

A

それだけでは不十分です。止まっているときの評価は「地図」、決め手は「動いているときにどこで崩れるか」です。giversでは歩行・しゃがみ・腕上げ・片脚立ちなどの動作テストで崩れる瞬間を特定し、介入後に再評価で変化を確認します。

Q

正面の肩・骨盤の4分類は"診断"ですか?

A

診断ではありません。仮説を立てるための分類です。左右差があること=悪いとは言い切れないため、giversでは ①動作テスト → ②介入 → ③再評価 で確認します。分類は"答え"ではなく、検証の出発点です。

Q

フォームの改善がトリガーポイントや滑走、インナーにも効くのはなぜですか?

A

フォームが崩れると同じ筋肉が常に働かされるため、トリガーポイント(T)の温床になります。また歪みで圧が集中する箇所は滑走(G)が落ちやすくなります。配置が崩れたままではインナー(I)も本領を出しにくいため、フォームはGIFTメソッド全体の「受け皿」として機能します。

Q

フォーム不全はどのような症状と関連がありますか?

A

フォーム不全は、繰り返す腰痛(特に片側性)、慢性的な肩こり・首こり、猫背や反り腰の姿勢の崩れ、膝の痛み、骨盤の歪み、頭痛などと関連し得ます。「施術で痛みは減ったのに動きがぎこちないまま」というパターンは、フォーム不全が再発の背景にある可能性があります。

注意が必要な症状

強いしびれ、進行する筋力低下、夜間痛の増悪、外傷後の腫れ・熱感、発熱を伴う痛み等がある場合は、フォーム以前に別の要因が関与している可能性があります。無理をせず医療機関へ相談してください。

参考文献

  1. The Standard Posture is a Myth: A Scoping Review.
  2. Czaprowski D, et al. Non-structural misalignments of body posture in the sagittal plane.
  3. Sugiyama M, et al. Agreement in the Postural Assessment using Kendall classification.
  4. Sugavanam T, et al. Postural asymmetry in low back pain – systematic review & meta-analysis.
  5. Smith JA, et al. Do people with low back pain walk differently? A systematic review and meta-analysis.
  6. van Dieën JH, et al. Analysis of Motor Control in Patients With Low Back Pain.

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